ふんどしくノ一バトルロイヤル(3)
- 2007/07/10
- 11:11
「妖艶くノ一伝・紫雨編」 監督:加藤義一 07年6月25日発売
バトルロイヤルもこれでラストの3本目です。主演は7月一杯で引退を表明した松島かえで。セリフは棒読みですが、ボディラインがとても美しいモデル系美女です。
時は戦国末期。秀吉に謀反を企む大名を抹殺する使命を帯びたくノ一・紫雨(むらさめ)は敵忍者との戦いで傷を負い、ある寺でかくまわれるのですが、そこは実は女をさらって性奴隷に調教して売りさばく悪の巣窟だった! 調教される紫雨の運命や如何に…? というかんじのストーリー。
偶然なんでしょうが、前々回取り上げた「くノ一妖艶伝 楓」とよく似たタイトルです。あちらは灘坂舞の演じる主役が「楓」(かえで)、こちらは主演女優の名前が「かえで」、おまけにどちらの作品にも尼さんが出てくるなど共通点も多くて、紛らわしいことこの上ありません。そういえば「楓」というキャラは残る1本「くノ一戦勇記」にも出ますね。ますます紛らわしい!
そして皆さんお楽しみの松島嬢調教シーン。両腕を縛られ、大きな張型をくわえさせられ、それを落とすと竹刀で打たれるなど、この手のVシネにしてはなかなかハードです。最大のクライマックスは松島嬢が大量の水を飲まされ、恥ずかしい赤ふんを締められ、襲い来る尿意と必死に戦うシーン!
「どうした? 尿(いばり)がしたいのではないのか?
気を失ってる間に、ずいぶん水を飲ませたからのう。」
「かまわぬ。そこへいたせ。」
「我慢することはない、思い切り出してみい。
さぞや気持ちが良いぞ。」
…などと言葉責めをしつつ、尼さんが松島嬢のふんどしの縦褌をぐいぐいと引っぱり上げます。パンパンになった膀胱にはきつい責めです。
内股で悶える松島嬢の股間がクローズアップされると、そこにはすっかり食い込んだふんどしと鼠径部(そけいぶ)周辺のシワが! このディティール、素晴らしくエロスです。そしてガマンも限界に達し、遂に失禁。赤ふんがじわっと湿り、透明な液体が太ももを伝ってぼたぼたと流れ落ちていきます…。た、たまらん!
尿意と羞恥心とふんどしを上手くからめたこの名シーン、まるで往年の日活の傑作「花と蛇 地獄編」(1985)のようではありませんか! 加藤監督、さすがです! 筆者的にはかなり気に入りました。
よく見ると竹刀で打たれるシーンでかまされている猿轡がふんどしと同じ布のようです。とすると、松島嬢が気を失っている間に水を飲ませ、解いた猿轡をふんどしにしたのでしょう。展開の順序を逆にして、失禁後の汚れたふんどしを猿轡にしてくれたりしたら前述の「地獄編」をはるかに超える傑作になったかもしれません!
いやいや、そこらへんを差し引いてもなかなかお勧めです。この羞恥の演出は素晴らしい。猿轡シーンも2回あるので、ふんどしファン&猿轡ファン的には良作。ロクな女性敵役がいないので、やられ女フェチ的にはスカ、という評価でしょうか。
しかもお楽しみはこれだけではありませんでした! なんとエンディングでもこのシーンが分割カットでリピートされ、特典映像のメイキングでは、失禁シーンのNGまでもが見られるのです! スタッフが水を流すタイミングが早すぎてカット。松島嬢からも思わず笑みがこぼれます。天井から吊るした透明な管を赤ふんに仕込んで水を流すという細工がよくわかりますね。
本作で惜しいところを挙げると、松島嬢が忍び装束の下にふんどしを締めてないという点。アクションシーンでは黒のスパッツ、からみのシーンではノーパンでした。だから彼女は正確には「ふんどしくノ一」ではないのです。残念! あとやっぱり前方からだけでお尻からのふんどしカットがないこと。
この手の作品に筆者が望むのは「ふんどしを締め込んだアクション」(ふんチラ含)、そして「リアビュー」、「締めたまま挿入」等ですが、これって意外に難易度の高い要望なのでしょうか…。
【総 評】
6月発売のくノ一物3本をこうして見てきたわけですが、やはり無残美のある「くノ一戦勇記」がダントツに良くて、次点が本作「妖艶くノ一伝 紫雨編」、そして「くノ一妖艶伝 楓」というかんじです。いや、もちろんどの作品にもふんどし的な見どころは十分あるのですが、コメディだという点とお話的な散漫さで「楓」は分が悪かった気がします。